50代薬剤師の転職は難しい?転職成功のコツとおすすめの転職先を徹底解説

50代薬剤師のアイキャッチ

50代薬剤師は定年も近いことから、転職先の選択は慎重になるでしょう。

また「前の職場より待遇が悪くなるのでは」などといった不安要素も。

そこで本記事では、50代薬剤師の転職方法・年収事情について詳細を解説していきます。

転職を検討している方は、是非ご一読ください。

50代薬剤師におすすめの転職サイト
マイナビ薬剤師薬キャリAGENTファルマスタッフ
薬剤師転職サイト利用者満足度No.1スピーディーな転職活動を希望している未経験職場へのキャリアチェンジを検討している

どれも登録は無料ででき、転職サイトは複数併用して効率的に求人を探すのがおすすめです。

この記事でわかること
  • 50代薬剤師の転職難易度が高い理由
  • 50代薬剤師の転職しやすい職場
  • 50代薬剤師の求人の探し方
  • 50代薬剤師におすすめの転職サイト3選

【当記事の執筆・運営者】

当メディアは、求人広告代理業・人材関連サービスを展開する株式会社hitocolorが執筆・運営しています。

株式会社hitocolorは、厚生労働省【有料職業紹介事業許可労働者派遣事業許可】取得企業です。

転職・人材分野の豊富な実績と知識を持つ弊社が、転職を考える皆様に有益で正確な情報をお届けしてまいります。

【この記事の監修者】

監修者:鈴木けんすけさん

株式会社hitocolor
代表取締役社長  鈴木けんすけ

2016年9月、株式会社hitocolorに参画。2020年4月より、代表取締役社長に就任。

「働くことにワクワクする社会」を追求し、
求人広告代理店事業・有料職業紹介事業の展開、転職サイト・自社オウンドメディア運営など、人材に関わるさまざまなサービスを提供している。

【経歴】

1980年(昭和55年) 神奈川県出身
2000年4月 株式会社アールケイエンタープライズに入社
2006年2月 個人事業主としてBtoC事業運営
2012年3月 KDDI株式会社に入社
2016年9月 株式会社hitocolorに参画
2017年6月 同、執行役員に就任
2018年4月 同、取締役に就任
2019年4月 同、常務取締役に就任
2020年4月より、当企業代表取締役社長に就任。

>>監修者詳細ページはこちら


【会社HP】
株式会社hitocolor

50代薬剤師の転職難易度は高い

結論から言うと、50代薬剤師の転職難易度は高いです。

転職サイト「ジョブメドレー薬剤師」の全体求人数が約16,000件であることに対し、50代歓迎はわずか371件となっています。

また厚生労働省が公開している「薬局」で働く薬剤師の平均年齢は46.8歳ということから見ても、30~40代を中心に採用活動をしている事業所が多いです。

このように50代薬剤師を求めている事業所が少ないことから、転職難易度の高いことは否めません。

定年までの期間が短く採算が取れない可能性も

50代薬剤師の転職が難しい理由として、定年までの期間が短いことも挙がります。

薬剤師の場合明確な定年に関する決まりはありませんが、多くの事業所の場合60~65歳が一般的です。

例えば55歳で転職をした事業所の定年が60歳の場合、採用後に5年間しか働けません。

採用後の働ける期間が短いことから、採用するのであれば50代ではなく30~40代薬剤師を希望する事業所が多くあります。

50代薬剤師の平均年収は?

50代薬剤師の平均年収は年齢別で最も高く、約595万円となっています。

採用後に長期間働けるのであれば良いのですが、数年しか働けない場合高額な年収を支払うことをマイナスと捉える事業所も少なくありません。

50代薬剤師の場合経験やスキルがあることから、年収が下がることに不満がある人も多いでしょう。

一方の事業所は活躍期間が短い薬剤師に多くの年収を支払うことを躊躇するため、ある程度年収面において妥協も必要です。

50代薬剤師が転職しやすい職場

50代薬剤師が転職を検討した際、以下3つの職場がおすすめです。

それぞれ詳細を解説していくので、以下を参考にして下さい。

中小規模の調剤薬局

まず最初は中小規模の調剤薬局がおすすめです。

薬局の29歳以下の薬剤師はわずか11.3%となっており、新卒から人気があまり高くありません。
(参考:厚生労働省「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」より)

大手調剤薬局であれば人気が高く新卒採用ができていますが、中小規模の場合は状況が異なります。

全体的に薬剤師が不足している中でも、中小規模の調剤薬局は新卒採用が上手くいっていないケースも少なくありません。

そのためスキルがある50代薬剤師は、中小規模の調剤薬局を選択肢に入れると良いでしょう。

ドラッグストア

次に50代薬剤師におすすめなのが、ドラッグストアです。

現在ドラッグストアは22,000店舗以上と数が拡大していますが、一方で薬剤師不足は続いています。
(参考:「日本チェーンドラッグストア協会概要」より)

拡大が順調なドラッグストアとは対象に、有効求人倍率は4.76倍と高く薬剤師は充足していません。
(参考:厚生労働省「参考統計表8-2」より)

需要と供給のバランスが整っていないドラッグストアであれば、50代という年齢が不利になることも少なく転職成功の可能性が高いです。

卸売企業・物流センター

最後に50代薬剤師におすすめなのが、医薬品の品質・在庫管理を行う卸売物流センターでの勤務です。

医薬品を取り扱う卸売物流センターでは、倉庫管理の際に薬剤師が必要になります。
若手からの応募が少ないため、相対的に見て転職難易度は高くありません。

休暇の融通が利きやすく年齢も問われない職場が多いため、定年後を見据えた選択肢としてもいいでしょう。

50代薬剤師の求人の探し方

50代薬剤師が求人を探す際、以下のポイントに気をつけて下さい。

それぞれ50代に合わせたアドバイスとなっているので、確認して下さい。

求人票の定年年齢を確認する

まず最初に、転職先の定年年齢の確認は欠かせません。
薬剤師は定年年齢が特に決まっていないため、各事業所により異なります。

早いところであれば60歳で定年の場合もあるため、50代からの転職はやや難しいです。

事業所側も採用するからには長く活躍してもらいたいため、定年年齢が高く入社後に長期間働ける事業所を選択するようにして下さい。

「50代活躍中」「年齢不問」の職場を探す

次に求人を探す際、年齢に絞った検索条件で探すこともポイントです。
転職サイトなどでは50代活躍中や年齢不問など、希望条件を絞り込めます。

年齢を気にしていない、50代を積極的に採用している事業所であれば転職成功率も高くなるでしょう。

上記のような事業所であれば、長年培ってきた薬剤師としてのスキルも必要とされます。
50代薬剤師が転職をする際は、募集年齢を特に注目して探すようにしましょう。

年収にこだわりすぎない

50代薬剤師の平均年収は高いですが、その数値に囚われ年収にこだわりすぎないようにしましょう。

595万円と50代薬剤師の平均年収は高いですが、採用後数年しか活躍できないことを考慮すると高く感じる事業所も少なくありません。

スキルがあるため即戦力にはなりますが、事業所の方針やスタイルなどからはじめのうちは力を最大限発揮できないでしょう。

そのため50代薬剤師が転職をする場合、ある程度年収を妥協することも受け入れると良いです。

薬剤師転職サイトの非公開求人を見る

50代活躍中の職場の求人数が多くないため、薬剤師転職サイトの非公開求人のチェックも欠かせません。

非公開求人とは、転職サイトに登録した薬剤師のみが閲覧できる求人です。

近年ドラッグストアの店舗数が増えていることもあり、新規参入を計画し薬剤師を集めている事業所が非公開求人を利用する傾向があります。

また新規参入の場合即戦力が必要となるため、50代歓迎の事業所も少なくありません。

そのため情報を増やす意味も兼ねて、薬剤師転職サイトの非公開求人も欠かさずチェックするようにして下さい。

薬剤師転職サイトは2~3社併用する

最後のポイントが最も重要で、薬剤師転職サイトを利用する際は2~3社併用して下さい。
前述の通り、50代活躍中の求人が少ないことは大きなネックです。

ただ非公開求人の中には50代歓迎の求人もあり、その内訳は各転職サイトごとに異なります。
薬剤師転職サイトの複数利用により、それだけ多くの求人情報を得られるということです。

50代薬剤師の場合は、転職サイトは複数登録しておくといいでしょう。

50代薬剤師におすすめの転職サイト3選

50代薬剤師に向けたおすすめの転職サイトは以下の3つです。

50代薬剤師におすすめの転職サイト
マイナビ薬剤師薬キャリAGENTファルマスタッフ
薬剤師転職サイト利用者満足度No.1スピーディーな転職活動を希望している未経験職場へのキャリアチェンジを検討している

それぞれ具体的な強みを以下で解説していきます。

マイナビ薬剤師

マイナビ薬剤師
マイナビ薬剤師

(出典:マイナビ薬剤師公式HP

人材業界大手のマイナビが運営している、マイナビ薬剤師は評価の高い転職サイトです。

マイナビ薬剤師は管理職候補の募集が1,112件※2024年4月26日時点と多く、年収600万円以上の事業所も2,124件※2024年4月26日時点と豊富です。

50代ともなるとすでに管理職になっていたり、これから目指す薬剤師も多いでしょう。

マイナビ薬剤師は50代薬剤師の求人が少ないと言われている中でも、転職可能な事業所の取り扱いが多いです。

さらにコンサルタントの面接対策や書類添削にも定評があるため、年齢にディスアドバンテージを感じて不安があっても利用しやすいでしょう。

管理職を目指しマイナビ薬剤師を利用しましたが、求人が豊富で選択肢が多かったです。コンサルタントの対応も丁寧だったので、転職活動もスムーズに進められました。

Kさん 東京都 54歳 男性

マイナビ薬剤師を利用して転職した結果、年収が上がりました。管理職募集の攻略法や事前準備など、サポートが豊富だったためとても感謝しています。

Sさん 千葉県 56歳 男性

マイナビ薬剤師公式サイト
https://pharma.mynavi.jp/

薬キャリAGENT

薬キャリエージェントのLP

(出典:薬キャリAGENT公式HP

医療業界で知名度のあるエムスリーキャリアが運営する、薬キャリAGENTもおすすめのサービスです。

薬キャリAGENTは対応スピードが早く、最短即日最大10件の求人紹介を受けることが可能です。

特に年齢的にも転職を急いでいる50代薬剤師にとっては、大きなメリットとなります。

薬キャリAGENTは「年収600万円以上」の事業所が7,368件(2024年5月7日時点)と多く、また「60代歳以上歓迎」の事業所は16件(2024年5月7日時点)ヒットしました。

そのため早く転職をしたいものの、しっかりと事業所を比較検討したい50代薬剤師は薬キャリAGENTの利用を推奨します。

薬キャリAGENTの担当者さん、対応スピードがはやくスムーズに転職できました。54歳という年齢から転職を急いでいたため、迅速に対応いただけて助かりました。

Oさん 福岡県 54歳 女性

50代歓迎の求人が思ったよりも多く、求人探しが案外簡単に進みました。50代となるとなかなか募集をしている病院がないため、複数の選択肢が見つかるのはありがたいですね。

Hさん 大阪府 53歳 男性

薬キャリAGENT公式サイト
https://agent.m3career.com/

ファルマスタッフ

ファルマスタッフのLP(出典:ファルマスタッフ公式HP

転職相談満足度96.5%を誇るファルマスタッフも、50代薬剤師へおすすめの転職サイトです。

ファルマスタッフでは求人検索条件で「60歳以上可」という項目で検索が可能です。

50代以上ではありませんが60代の方が転職難易度は高くなるため、60代歓迎求人であれば挑戦する価値はあるでしょう。

またパート求人の取り扱いが多いため、定年後のキャリアを考えた際にも利用しやすいです。

転職先が定年後にパートとして再雇用してくれるかなど、応募前に把握できます。

効率よく転職を勧めたい50代薬剤師や、定年後の働き方を視野に入れている人はファルマスタッフがおすすめです。

ファルマスタッフを利用して転職をしましたが、年齢で検索条件を絞れる機能が使いやすかったです。50代以上でも転職できそうな事業所に絞って活動することで、無駄なく面接を進められました。

Tさん 東京都 51歳 女性

定年後にパートとして働けそうな事業所を探しファルマスタッフを利用しました。正社員求人からパートまで幅広く取り扱っているため、中長期的に見てキャリア形成に役立つサイトだと思います。

Kさん 兵庫県 55歳 男性

ファルマスタッフ公式サイト
https://www.38-8931.com/

50代薬剤師の転職理由ランキングと志望動機作成例

50代薬剤師が転職を考える理由として、以下の5つが挙がっています。

それぞれの詳細と、志望動機の作成例を解説しているので参考にして下さい。

1位:定年後のキャリアを見据えたため

はじめに50代薬剤師の場合、60歳以降や定年後のキャリアを見据えて転職をするケースがあります。

定年年齢が事業所ごとに異なることから、より長いキャリアを希望し転職を決意する人も珍しくありません。

定年後のキャリアが転職理由の場合、まずは定年年齢が高い事業所を選びましょう。

また定年後にパートやアルバイトとして再雇用をしている事業所を探すこともおすすめです

好印象を与える志望動機作成例

定年後キャリアを考え50代で転職をする場合、今まで培ったスキルをもとに中長期的なビジョンを志望動機に落とし込むと良いです。

私は◯◯病院で25年間薬剤師として勤務してきました。ただ現在の職場の定年が60歳なため、定年が65歳である貴社を志望しました。現在病院では調剤を担当しつつ中間層の社員育成も行っています。また定年後はアルバイトとして薬剤師を続けたいと思っており、長期的に貴社の売上に向上に貢献いたします。

2位:子育てが一段落したため

次に子供が社会人になるなど、子育てが一段落し転職を考えるケースも多いです。

子育て優先で仕事に集中できなかったものの、子供が自立したタイミングで薬剤師の仕事を中心とした生活へ戻りたいと考える50代も少なくありません。

この場合即戦力やスキルが求められる事業所を選ぶと良いでしょう。
25年近く培ってきたスキルが活かせる事業所であれば、50代の薬剤師も転職可能です。

好印象を与える志望動機作成例

子育てを終えた50代薬剤師の場合、ブランクが少ないことや仕事に集中して取り組める点をアピールすると良いでしょう。

現在ドラッグストアでパートとして勤務をしておりますが、息子が成人を迎えたため再度正社員に復帰しようと思いました。週3日の勤務でしたが正社員時代に付いた知識を失わないよう、新薬の情報や論文などを活用し独学も行っていました。子育てが一段落したため、再度正社員として薬剤師の知識と接客で培った患者さん最優先の考えのもと、貴社に貢献したいと思っております。

3位:自身のスキルに不安を感じたため

50代になったものの、思うようにスキルアップができていないと感じる薬剤師が転職を考える場合もあります。

50代の場合薬剤師としてのスキルはもちろん、部下指導やマネジメントといった管理能力も必要です。

事業所によってはなかなかマネジメントができる体制がなく、自身のスキルアップに不安を覚えることもあります。

スキルアップを軸に転職を行う場合、転職先の人事評価やチーム運営の体制を調べてより高いレベルで仕事ができる事業所を選ぶと良いでしょう。

好印象を与える志望動機作成例

スキルに不安を感じる50代薬剤師は、志望動機をネガティブにするのではなく前向きなものに変換するようにしましょう。

現在製薬企業で勤務をし、数名程度のチームマネジメントを行っております。ただ会社の体制上更に上の管理ポジションでスキルを発揮する場面がなく、今回貴社へご応募いたしました。新規事業所の立ち上げにともなう幹部候補の募集ということで、現在の職場で培ったマネジメントスキルを貴社で発揮し新しい拠点を軌道に載せられるよう貢献いたします。

4位:体力的にきついと感じてきたため

夜勤や遅番シフトが存在する薬剤師の場合、若い頃に比べ50代になってきてから体力的に厳しいと感じるケースもあります。

30~40代までであればこなせていた夜勤も、50代ともなると次の日夕方まで起きれないなんてこともあるでしょう。

勤務形態に重点を置く場合、24時間営業のドラッグストアや夜間対応がある病院を避けるようにして下さい。

製薬企業などであれば、週休二日で日勤のみのケースが多いのでおすすめです。

好印象を与える志望動機作成例

体力的な問題が理由で転職を考える50代薬剤師の場合、日勤のみの事業所を選ぶことがマストです。
その上で夜勤や遅番から「逃げた」と思われないよう、志望動機を作成しましょう。

現在病院で薬剤師をしており、主に夜間の現場を任されています。ただ夜間の勤務の場合、患者さんと直接コミュニケーションを取る機会がなく、より寄り添ったサポートを行いたく貴社を志望いたしました。病医院でのスキルを活かしつつ患者さんにとって身近な存在となり、貴社の売上の向上に努めていきます。

5位:キャリアプランを変更したいため

最後の理由は、パートやアルバイトなどキャリアプランを変更するパターンです。
ライフスタイルの変更により、早めに正社員を辞めてパートへ切り替える50代薬剤師も多くいます。

その場合、派遣やパート求人を多く取り扱う薬剤師転職サイトがおすすめです。

またコンサルタントのサポートを受けることで、倍率の高い高時給の事業所への転職も実現できます。

好印象を与える志望動機作成例

老後の生活を考えてキャリアプランを変更する際は、正社員を諦めたと思われないような志望動機を用意しましょう。

現在病院勤務の薬剤師として働いていますが、家庭の事情によりパート勤務へのキャリアプランを検討しています。ただシフトに制限等はなく、柔軟な働き方が可能です。前職では20年以上薬剤師としての患者さんへ服薬方法の指導を行ってきたため、利用者に対する直接のサポートには自信があります。今まで培ってきた知識と患者さんとの関係づくりにおけるスキルを、貴社で発揮したくこの度応募させていただきました。

50代薬剤師に求められる人物像

50代薬剤師の場合、以下のようなスキルが転職先から求められます。

それぞれの詳細に関しては、以下を確認して下さい。

管理薬剤師を任せられる経験とスキル

50代薬剤師の場合、現場での活躍以外に管理薬剤師をこなせるスキルが必要です。

有効求人倍率が4.76倍となっていることから多くの事業所で薬剤師が不足しているため、管理薬剤師同等のスキルがあれば市場価値は高まります。

また薬剤師の平均年齢が46.4歳ということから、50代以上となると若手や新卒のマネジメントもこなせなければなりません。

そのため薬剤師としてのスキルだけではなく、メンバーをマネジメントし全体を見渡す能力も身につけると良いでしょう。

機械に対する理解・学ぶ姿勢

次に医療技術の進化に追いつくことも求められます。

医療技術は特に成長のスピードが早く、毎年新しい技術やシステムが導入されます。

50代薬剤師の場合は今まで培ったスキルや知識は確かなものがある前提で、技術の発展を理解する・学ぶ姿勢が必要です。

50代薬剤師全員というわけではありませんが、年齢的にデジタルに苦手意識を持つ人もいるでしょう。

しかし今後の現場で医療技術は欠かせない分野となるため、独学で勉強したり転職先で理解する努力は必要です。

即戦力に足る実務経験

最後に最も重要なポイントが、入社後に即戦力になれることです。
前述でも触れたように、薬剤師は全体的に人手が足りていません。

そのため新卒や若手でない限り、入社後に丁寧な教育や研修を受けることは難しいでしょう。

また50代ともなると年収も600万円近いことや、管理職になる年齢のため事業所側もすぐに戦力としてカウントします。

そのため前職で得たスキルがそのまま活かせる事業所を選ぶことで、転職の成功率を上げることが可能です。

調剤未経験の50代薬剤師は転職できない?

調剤未経験の50代薬剤師の場合、ドラッグストアや中小規模の薬局が狙い目です。
ドラッグストアは毎年店舗数が増えているものの、薬剤師の人数は足りていません。

また中小規模の薬局も新卒から人気が高くないことから、慢性的な人手不足が継続中です。

また50代薬剤師は年収の高さから転職が難しいですが、パートや派遣であれば転職成功の確率が高くなります。

正社員よりも人材的なコストが低い分、スキルがある50代薬剤師を採用できることは事業所にとっても大きなメリットです。

50代調剤未経験の薬剤師はドラッグストアや中小規模の薬局を選択肢に入れると良いでしょう。

病院・製薬企業への転職は難しい

一方で病院・製薬企業への転職はややハードルが高いです。

上記2ヶ所では調剤をする場面は少ないものの、調剤の経験と知識を持っていることが前提とされています。

50代薬剤師の場合定年までの期間が短いことから、これから学習するとしても待ってくれる事業所もそう多くありません。

そのため50代薬剤師が転職を成功させるためには、調剤未経験でも転職ができそうな事業所を選択すると良いでしょう。

50歳からのスキルアップ|50代薬剤師が年収を上げるコツ

50代薬剤師が転職を成功させ年収を上げるためには、以下のポイントに気をつけて下さい。

以下に具体的な解説があるので、参考にして下さい。

急募の管理薬剤師求人に応募する

まず最初のポイントは、急募の管理職薬剤師を狙うことです。

薬剤師が不足していることに加え50代薬剤師も少ないことから、管理職が必要ながら採用ができていない事業所が多くあります。

急募の場合緊急度合いも高いことから、スキルのある50代薬剤師であれば重宝されるため高年収を期待しても良いでしょう。

また急募であれば管理薬剤師のポジションが確実に空いているため、早い段階で昇進も可能です。
50代薬剤師が転職をする際、急募の管理薬剤師求人は欠かさずチェックしましょう。

専門薬剤師の資格を取得する

次に専門薬剤師の資格取得も有利になるポイントです。
50代の場合、管理職や即戦力となる高いレベルが求められます。

面接で実績をアピールすることも重要ですが、資格取得という形で自分の能力を伝えることで年収アップも可能です。

具体的には以下のような専門薬剤師の資格があるので、自身のスキルと照らし合わせ取得する資格を決めると良いでしょう。

  • 医療薬学専門薬剤師
  • がん専門薬剤師
  • 地域薬学ケア専門薬剤師
  • 医薬品情報専門薬剤師
  • 外来がん治療専門薬剤師

薬剤師転職サイトの年収交渉を活用する

最後に最も重要なことが、薬剤師転職サイトの年収交渉を利用することです。
担当コンサルタントへ依頼すると、内定先企業に対して年収アップの交渉をしてくれます。

またコンサルタントは年間何人もの年収交渉を行っているため、成功率も高いです。

自分で年収交渉を切り出せるのであれば良いですが、もしも自信がないときは薬剤師転職サイトの年収交渉を利用しましょう。

転職失敗談から学ぶ50代薬剤師の転職成功のコツ

50代薬剤師が転職を失敗した例として、以下のような体験が挙がっています。

それぞれの詳細と対応方法を解説していくので、ぜひ参考にして下さい。

前職の経験に頼りすぎて転職失敗した50代薬剤師の事例

まず最初のケースは、自身のスキルに過信しすぎて失敗したケースです。

新卒で入社した薬局で25年近く働き、スキルアップを望み転職をしました。調剤、部下教育、お客さんとのコミュニケーションと経験が多く自信がありましたが、転職先ではあまり活かしきれず、その事業所の文化に馴染むことが難しく思います。

Kさん 東京都 51歳 男性

キャリアを積んでいる50代薬剤師は、スキルや知識に関しては申し分ないでしょう。
ただそのスキルが、そのまま次の事業所でも活かせるかは別の話です。

特に社風やメンバーの特徴などは事業所ごとに異なります。
そのためスキルがあるだけではなく、それぞれの事業所に馴染む能力も重要です。

転職の際はなるべく自分と考え方が似ている事業所、スキルが発揮できるポジションに絞って転職活動をすると良いでしょう。

ブランク明けの再就職で失敗した50代薬剤師の事例

次のケースは長期間薬剤師から離れ復帰後に、失敗した薬剤師です。

子育てが忙しく一度薬剤師離れ、一段落した段階で復帰しました。ただブランク期間が長すぎて、現場についていくことがすごく難しいです。ブランク期間中薬品に関わらない時間が長すぎ、新卒の頃のように忙しい毎日です。

Oさん 福岡県 56歳 女性

50代薬剤師の場合、子育てが一段落してから復帰するケースも珍しくありません。
ただ新薬の開発やドラッグストアの急増など、市場は短期間で大きく変動します。

そのためブランクが心配な薬剤師は、ブランクOKの求人やまずは派遣やパートから慣らしていくことも視野にいれると良いでしょう。

加えてブランクから復帰を目指す際に、少し早めに行動を開始し転職サイトを利用しつつ独学を進めておくことも効果的です。

未経験職種への転職で失敗した50代薬剤師の事例

最後の体験談は、病院から企業など未経験の業態へ転職し失敗したケースです。

病院からドラッグストアへ転職をしましたが、思ったよりもドラッグストアは忙しいです。売り場のポップを作ったりレジ打ちをしたりと、病院時代に経験がない仕事も多く、新しいことを覚える毎日で正直体力的にも大変です。

Sさん 千葉県 男性54歳

ひとくくりに薬剤師といっても、勤務先によって仕事内容は様々です。

ドラッグストアはあくまで小売業のため接客やレジ打ち、ブースの装飾など薬剤師以外のスキルも求められます。

製薬会社であれば一般企業のため、病院から転職するとギャップを感じるでしょう。
経験のない業態へ転職を考えているのであれば、事前に仕事内容を確認することは必須です。

今までのスキルが活かせるのか、新しいことがあれば学習し習得できるのかなど把握してから応募すると良いでしょう。

50代薬剤師の転職にまつわるQ&A

50代薬剤師が転職を考える際、以下のような質問が挙がっています。

気になる質問があれば、以下を参考にして下さい。

体力面に不安があるのですが?

体力面に不安がある50代薬剤師は、以下の2点を抑えて下さい。

  • パート・アルバイトを視野に入れる
  • 日勤のみ・残業少なめの事業所を選択する

長時間労働がきつい場合、労働時間を減らせるパートタイムとしての働き方も検討しましょう。
正社員よりも時間に融通が効くため、自身の体力に合わせた働き方の実現が可能です。

また日勤のみの事業所へ転職する方法もあるため、求人票を見て勤務時間を確認して下さい。

ただ日勤のみの事業所は人気があり倍率が高いため、コンサルタント付きの転職サイトを利用し事前対策に力を入れることを推奨します。

55歳~60歳のシニア薬剤師は転職できない?

結論からいうと、55~60歳のシニア薬剤師も転職可能です。

求人を探す際に「年齢不問」「60代活躍中」で絞り込んで検索をして下さい。

例えばファルマスタッフでは60歳活躍中で絞り込んだ場合、約300件の求人があります。

年齢に不安がある場合、シニア薬剤師向けの求人が多い転職サイトを利用すると良いでしょう。

50歳以上しか採用しない会社はある?

50歳以上を限定する会社はありませんが、優先的に採用したい会社はあります。

  • 若手が増えて教育できるメンバーがほしい
  • 直近で管理職が退職した

上記のような状況に合わせ、即戦力となる50代薬剤師を求めているケースは少なくありません。
ただ積極的に50代薬剤師を求めている会社のほとんどは、即戦力としての働きを期待しています。

選考時には経験の長さからくる豊富な知識やスキルをアピールすると良いでしょう。

定年後の薬剤師の再就職先は?

定年後の薬剤師が再就職する際、まずはパートやアルバイトとしての再雇用が上げられます。

事業所によっては65歳の定年後に、再度アルバイトとして勤務を継続することが可能です。

また物流センターの倉庫で薬品を取り扱う場合、薬剤師を配置しなければいけません。

物流センターの薬剤師を目指す若手が少なく競争率が低いことから、定年後の薬剤師の再就職先としておすすめです。

薬剤師は何歳まで働ける?

年齢の制限が明確にないため、基本的には働き口さえあればいつまででも働けます。

実際に70歳を超える薬剤師が1万6,000人以上と、意外にも数は多いです。
(参考:厚生労働省「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」より)

ただ年齢が上がるにつれて正社員としての転職難易度は高くなります。

そのため正社員を考えているのであれば50代のうちに転職、65歳以降であればパートやアルバイトも視野に入れるなど柔軟な対応も必要です。

調剤報酬改定により50代薬剤師の転職は難しくなっている?

2020年の調剤報酬改定に関しては、50代薬剤師の転職難易度を上げるような影響はありません。
今回の改定ではかかりつけ機能の充実のため、より対人業務への評価に重点がおかれています。

つまりドラッグストアや中小規模の薬局では、適切なスキルや知識のある薬剤師が必要になるでしょう。

上記2つは50代薬剤師が転職する際におすすめできる転職先であることから、今回の調剤報酬改定が不利に働く要素は極めて低いので安心して下さい。

50代からの薬剤師転職|定年までのキャリアプランを見据えよう!

前提として、50代薬剤師の転職は簡単ではありません。
ただ転職先の選定や事前対策によって、50代薬剤師の転職は大いに可能です

自身の年齢に不安を感じるのであれば、薬剤師転職サイトを有効に利用し転職成功率を高めると良いでしょう。

【このサイトの運営者情報】

運営会社株式会社hitocolor
設立 2016年4月12日
代表取締役鈴木けんすけ
本社所在地〒105-0003
東京都港区西新橋2-39-8 鈴丸ビル7階
支社所在地高知支社
〒781-5232
高知県香南市野市町西野2217-1
資本金10,000,000円
事業内容求人広告代理店事業
有料職業紹介事業
自社メディア・コンテンツ運営
個人情報お問い合わせ窓口電話 :03-6457-9933
E-mail:info@hitocolor.co.jp
許認可番号有料職業紹介事業許可番号】13-ユ-310482
労働者派遣事業許可番号】派 13-314487
プライバシーマーク登録番号】第2100457